美味しい旬の食材たち
日本は四季にめぐまれた国だけあって、それぞれの季節の旬の野菜がたくさんある。
どの季節の野菜も美味しくて、どの季節が好きかなんていうことは選べないけれど、特に春にはその時にしか見られないような独特の食材があって面白い。
3月から菜の花や山うどが出始め、4月の頭の今時期には、ようやく店頭にたけのこが並び始める。
菜の花のおひたしを食べると、やっと長い冬が終わったことにしみじみする。
この一瞬にしか食べられないたけのこを毎年目にするたび、今年も無事生きてこれてよかったと感じる。
こういう季節ものは、大げさでなく、一年無事過ごせたことを証明するもののような気がして、なんだかいつもありがたい。
そんな大切な旬の食材をいかに美味しく頂くか、を考えるのは至福のときだ。
やはり春は、今まで縮こまっていた季節が終わり、ようやく身体を伸ばせる芽吹きのとき。
食材も豊富なのだ。
この時期に好きなのはなんと言っても、春を一番先に感じさせてくれる菜の花だ。
お浸しはもちろん、天ぷらも最高だし、パスタにあえても抜群だ。
くせがないからとても食べやすい。
値段がほとんど下がらないというのが悲しいが、それでも取り入れやすい旬のものだ。
もう一つ、一年に一度は食べたいのがたけのこのお刺身。
とれたてでないと口に出来ない、たけのこを米のとぎ汁でゆでて、薄く切ったものをわさび醤油で頂くたけのこのお刺身。
皮を剥くと可食部なんてほんのちょっとしかないのだが、泥だらけになりながら皮を剥いでいく楽しみは格別だ。
今年は食べられるだろうか。
先日八百屋をのぞいてみたらべらぼうに高かったたけのこ。
旬の食材と言うのは確かに、足元を見られている。