小銭貯金
私はこつこつと、毎日小銭貯金をしている。
一日150円とか100円とか、その程度の可愛らしい小銭たちを貯金しているのだが、ちりも積もれば山となるである。
3ヶ月分くらい溜まったら、それを一気に使って豪遊するのだ。
美味しいものを食べにいったり、ちょっと値の張る本を買ったり。
そんなに大きな買い物は出来ないけれど、割と豪勢な食事をするくらいはできる。
何より、このお金に関しては豪勢に、ぱっと使ってよしと心に決めているので、結構景気よく使えるので気持ちがいい。
日々蓄積していくストレスを、お金と一緒に解放しているようである。
たかだか小銭を集めたくらいで大げさではあるが、そうばかにしたものではない。
思った以上にすっきりするのでおすすめである。
ただ、本当にちりも積もれば山となる。
毎日数百円の貯金ではあるが、これが毎日となると意外ときつい。
毎日缶ジュースを買うのはどうということはなくても、毎日毎日貯金を必ずしなくてはいけないとなると、これが義務感を伴ってプレッシャーになってくる。
小銭がない日はわざわざ札をくずして入れたりする。
一万円が崩れて九千いくらかになったときなんかには、一体何をやっているのだろうと思うときもある。
不思議なことに、崩れたお金ほど早くなくなっていくもので、無駄な出費も増えているような気もするが、そこはあえて目をつぶろう。
それに目に見えてお金が減っていく(貯金しているので減っているわけではないのだが)のも、むなしくなることがある。
こんな風に、こつこつ継続してやり続けるというのは何でも、予想以上に努力を有するものである。
ただ、乗り越えれば一時お金が入ってくるという喜びだけで、皮一枚で繋がっている形である。
まるで定期預金のようだ。